宮ヶ瀬ダムで表彰された日

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    先日、みんな大好きオルタナ系ポータルサイトデイリーポータルZの新人賞において佳作をいただいた件に関してブログを書いたが、その表彰式および景品である宮ヶ瀬ダムツアーが、6月11日にいよいよ開催されたのである。


    ダムツアーです

    当日は朝9時半に新宿集合ということで前日から前乗りして東京に向かった。

    ●初日はお腹いっぱい

    私は大阪在住なので幼少の頃から「なんでやねん」「あほちゃうか」の文化で育っているので、東京の「なんでだよ」「ばかじゃないの」というカルチャーにどう折り合いをつけていいのかと危惧していたが、やはり予想通り標準語というフォーリンランゲージに蟻地獄のごとく飲み込まれてしまった。

    東京行きが決まった時から、着いた日は東京名物富士そばを食べようと心に決めていた。しかし、そばを食べるタイミングといえばお酒を飲んだあとの締めだろう。なのでとりあえず適当な焼き鳥屋さんに入ったのだが、そこで飲み込まれたのだ。


    新宿のてけてけ本店

    店に入るや否や標準語の雨あられに打たれ自分を見失った私は、自分の腹の具合(新幹線に乗る前にパスタを食べた)を忘却し、過剰なオーダーをしてしまった。というか、ひとつひとつの量が多かったのだ。

    ・生ビール大
    ・お通しの山盛りキャベツ
    ・ポテトサラダ
    ・チキン南蛮
    ・焼き鳥盛り合わせ


    生ビールがきた時点ではウキウキ気分

    なかでもチキン南蛮のボリュームが完全に計算外だった。結構な大きさの南蛮さまが6つほど皿に鎮座されていたのだ。ファーストインプレッションは「なんでやねん」である。

    最初に運ばれてきたポテトサラダにしても普通に2人で食べてちょうどいい量だった。そこでハッとした。私が普段行く飲み屋といえば、だいだいひとりで行く立ち飲みだ。そこではおもにひとり用の一品料理が出てくる。その感覚でいたが、ここは立ち飲みではなく居酒屋だ。

    それに気づいた頃には時すでに遅しである。ポテトサラダとチキン南蛮を2つほど食べ、うーむと腹をさすっていたタイミングで焼き鳥盛り合わせが運ばれてきた。すでに胃の具合はオーバーフローまでのカウントダウンが行われていた。しかし残すわけにはいかない。だが今の状態では完食できる気がしない。どうするか。ならば、ドラゴンボールにおけるスーパーサイヤ人のごとく、ワンピースにおけるギアセカンドをイメージし、おれの胃はスーパーストマックになったんだと暗示をかけ、一気にたたみかけた。

    人間やればできるもんだね。

    完食できたのだ。自分でもびっくりだ。もしや本当に私の胃は眠れる才能を引き起こし、スーパーストマックとして覚醒してしまったのだろうか。ならば大食い選手権でもどんとこいだ。いや、それにしてはお腹ぱんぱんだ。まじで限界。覚醒してない。
    もちろん当初予定していた富士そばなんて無理だ。ギアサードにしてもだめだ。メニューを見ただけでおそらく波動砲が発射されることだろう。それだけは勘弁してください。全人類の願いです。

    結局その後はコンビニでストロングゼロを買ってホテルに戻った。アルコールは別腹という矛盾。

    それにしても自分が勝手に食べ過ぎたことを標準語のせいにするのはちょっとむりがあったな。

    ●一行はバスで神奈川県宮ヶ瀬ダムへ

    で、翌日である。
    前日は失意のまま早くに布団に入ったおかげで朝6時に目覚め、朝シャンしてホットサンドとコーヒーをいただく優雅なひとときを過ごすことができた。
    まあそれがわざわざ東京にきて全国展開するサンマルクカフェでとった朝食であってもだ。優雅なものは優雅。うまいもんはうまい理論である。

    そうこうしているうちに時刻は9時になった。そろそろ行かねばなるまい。
    30分あれば余裕のよっちゃんで集合場所に着き、なんなら一番乗りじゃねえかという目算であったが、そこはさすが東京。コンクリートジャングルの名の通り巨大なビル群というジャングルのなかでおれの体内コンパスは完全に方角を見失っていた。ジャングルというより樹海か。

    それでもなんとか時間前に到着できたのは、前日の下見のおかげだろう。
    そんなことを考えてながらぼんやりしていたら定刻には参加者全員が揃っていた。すごい。30名弱が誰ひとり遅刻することなく集まったのだ。その快挙をたたえるかのように皆がざわついたのは本日最初のトピックスだった。

    さあバスに飛び乗るぜ!


    デイリーポータルZ御一行様

    そしてバスは神奈川県宮ヶ瀬ダムに向けて発車オーライ、バスツアーの始まりを告げる鬨の声が響き渡った(私の心の中で)。

    行きのバス内では自分の作品の説明をしてくださいというアナウンスが数日前にあったので、おおそれは事前にネタを繰っておかなければならないなと思っていたのだが、持ち前の「あとでやろう」の精神のおかげで特になにも考えず当日を迎えてしまった。よくあるパターンではある。

    マイクがまわってきて、とりあえず適当なことを言ってみたが、なにぶん超緊張していたせいでなにを言ったかほとんど覚えていない。たぶんまっとうな説明になっていなかったと思うが、時折皆の笑い声が聞こえたので少しはウケていたのかなと思う。それが失笑でないことを祈るばかりだ。ちなみに他の皆さんのスピーチは爆笑の渦だったことはしかと覚えている。

    バスの中で写真を撮らなかったので、東京駅で撮ったかりあげくんの写真をどうぞ。


    大阪にはないのでうらやましい

    全員の作品紹介も終わり、まもなくしてバスは神奈川県の宮ヶ瀬ダムに到着した。



    ここからの流れとしては、表彰式→お昼ごはん→ダム放流見学→ダム内部見学→ダム管理事務所見学→バスで帰る といった感じ。わくわくが止まらない。

    ちなみにダム内部や管理事務所見学は通常行なわれていないらしいが、この日はダムライター萩原さんの尽力により見学が実現したらしい。すごすぎる。そんな夢みたいな話があっていいのか。

    まずは表彰式である。当初、広場の芝生の上でと聞いていたが、到着するとそこには立派なステージがあった。


    広すぎる広場


    でかいステージ


    ステージ上で緊張のあまり気持ちわるいにやけ顔になる私(右)

    この時のコメントは事前に考えていた。事前といってもバスから会場に着く10分ほどの間にだが。事前というか直前だ。舌足らずになったことだけは覚えている。

    各々とどこおりなく表彰し、表彰されたわれわれ一行はお弁当タイムに突入した。が、お弁当とおしゃべりに夢中でまたしても写真がないのでトイレの前にいた鹿の写真をごらんください。


    鹿です

    ●いよいよ放流を見学

    次はいよいよダムである。
    はじめてのダム。正直、ダムと言われてもテレビやインターネットで見たことがあるだけで、「でかい」「水を貯めている」くらいのふわっとしたイメージしか持っていない。いざ目の当たりにしたらどうなるのだろうか。期待で手が汗ばんでくる。


    この絶景よ!


    めまいがする高さ

    まずはダムの上から見学。柵から見下ろすと吸い込まれそうになる景色が。それでも写真を撮りたくなるのはやはりダムの魅力なのだろう。でもこわい。誰も落ちなくてよかった。


    ダムライター萩原さんからダムについて講義、説明

    宮ヶ瀬ダムとはなんたるかを詳しく解説していただいた。ほうほうと夢中で聞いていたが、ダムの職員かと思うくらいとめどなく言葉があふれてくる。「滔滔と」とはこういうことかと、内容と同じくらいその語り口にとりこになった。
    私にもこれくらいパッションあふれる何かが欲しい。

    ひとしきりキャーキャー言った後、今度はダムの下に降り放流の儀式である。
    巨大なエレベーターで下に着くと、さっきまで上から見下ろしていたダムがさらなる迫力で出迎えてくれた。


    ダムがでかい

    ダムがでかい。いや、そりゃそうなのだが、迫力がはんぱない。ふだんタワーマンションなんかを見て感じるでかさとは全然違う。この世のものとは思えない、現実離れしたでかさとかっこよさと恐ろしさが共存する要塞だ。恋しさとせつなさと心強さどころの騒ぎではない。篠原涼子もびっくりだ。いや、知らんけど。

    そしていよいよ放流の時間がきた!


    3、2、1…


    ドバーン!



    ドゴゴゴゴゴ

    瞬間、うぉーと声が出る。
    音がすごい、風圧がすごい、水しぶきがすごい。放流というより攻撃だ。要塞が波動砲を発射したのだ!もはや理屈はいらない。かっこいいもんはかっこいい!(2回目のうまいもんはうまい理論)

    放流は6分ほどで終了したが、その後も興奮がおさまらない。なんだこのドキドキ感は。恋か、これが恋なのか!?今思い返しても手が震えてくる。

    そんな興奮を小脇にかかえ、続いてわれわれはダム内部に潜入する。


    内部ではヘルメット着用のこと


    原付以来のヘルメット

    ダム内部に続く秘密の扉を開けるとコンクリートでできた通路が延びる。中はエアコンがガンガン効いているのかと思うほどひんやりしている。たしかに太陽の光も届かないコンクリートのかたまりの中でまわりは水だ。聞けば内部はダムの水で冷やされているらしい。ダムの水が熱かったらサウナ状態になるんだろうか。
    そんなことを考えながら奥へと進む。


    ダンジョン感のあるダム内部


    関係者以外立入禁止

    関係者以外立入禁止ということは、立ち入ってるわれわれは関係者だ。人生初の関係者。名刺の肩書きにくわえたい。

    一部撮影禁止の場所があり、ネットなど外部に公開しなければ撮影してもかまわないと言われたが、どれがよくてどれがダメなのか覚えている自信がなかったのでその場では写真は撮らなかった。


    メタリックな点検用モノレール


    サイドにはかわいいキャラクターが


    プライムライン

    ダムの曲がり具合を測る機械とはいかに。ここは時間の関係で見学できなかった。

    ダム内部は、ふだん働いている方々にとっては日常なのだろうが、われわれ一般市民には非日常だ。あこがれのあの子の部屋に招き入れられたようなドキドキ感と背徳感が交差するスクランブル交差点のような興奮があった。

    続きましてはダム見学最後の行程、管理事務所見学!


    ダム管理事務所

    ダム管理事務所といえば、ダムを管理している事務所である。なんの説明にもなっていないが、いわばダムの中枢、宮ヶ瀬ダムのマザーコンピューターだ。

    一階はふだんから開放されているスペースだが、今回は二階のまさに事務所に入られてもらえるとのこと。
    さすがにここは撮影NGだったが、巨大なモニターやパネル、勝手に押したらえらいことになるであろうボタンがたくさんあったりとアジト感満載な事務所だった。

    なお、案内してくださった職員の方々は国土交通省の国家公務員なので当日(日曜日)は本来休日とのこと。休日出勤してわれわれをもてなしてくれたらしい。ほんとうにありがとうございました!

    ●そして新宿へ

    ダム見学もとどこおりなく終了し、締めは帰りのバス内での懇親会。事前に何が飲みたいかのアンケートがあり、私は迷わずビール!
    他にはチューハイ、コーラ、ウーロン茶があり、それぞれ希望したドリンクが2本ずつ配られたのだが、ここで一波乱あった。コーラも2本だったのである。完全なトラップだろう。「アメリカ人かよ!」という声があがったとかあがらなかったとか。

    そんな和気あいあいな雰囲気の中、あっという間にバスは新宿に着いてしまった。

    私はというと、となりに座っていただいたライターのネッシーあやこさんに自慢のシールコレクションをむりやり見せたりして楽しいひとときを過ごさせていただきました。

    最後に全員の集合写真を撮って解散とあいなりました。
    ほんとうに今世紀最大の楽しい1日をありがとうございました。

    −−−−−
    なんとその後、打ち上げとして近くの和民へ。
    こんなこともあろうかと帰りの新幹線を余裕を持って20時にしておいてよかった!


    火を吹かれるイカ in 和民



    萩原雅紀さんの記事もデイリーポータルZに載っています

    ※表彰されている写真は、同佳作入選のぶち猫さんに提供いただきました。感謝!


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